蒐集人生

2008年11月10日 (月)

切ない思い・・・・・

前回、私の経験から、サージュ切手の美しい単片満月消しは意外と少なく、珍しい消印となると蒐集するには結構大変と述べましたが、これには忘れられない思い出があります。 現役の頃の1979年の暮のことです。 当時銀座にあった某切手商に足繋く通っていて、大半の切手(中国竜、大韓国、小判等、とフランス)はここで、ロットで購入していました。 未だ老店主が健在だった頃で、その息子(現在の店主)がロンドンに切手仕入れの修行に行って居り、その日丁度、その息子がオークションで落札した品物が届いて、店先で広げているところへ出っくわし、どうかと勧められたのが、なんと厚さが8cm位もある、大型(新聞半切くらい)のバインダーに綴じられた、Sage の消印専門コレクションでした。 枚数はなんと3千枚は優に超える量のものです。 息子がロンドンで仕入れ過ぎて、やり繰りに困っていた親父さんが、安くするから一括でどうかと云ってくれました。 思案の末、暮のボーナスを当て込んで、清水の舞台から飛び降りました。 値段は消印の価値も考慮した、カタログ値の四分の一位のウン十万円でした。 (当時では、しがないサラリーマンにとっては大金でした。)  ・・・・・それからは、その切手の山に挑み、消印の調査分類等に明け暮れた末、とうとう翌年の春には眼の神経をやられて、入院する羽目になってしまい、会社を二ケ月休む事に。 もっとも丁度、重要な仕事上の交渉事があって、ストレスも溜まっていたのも原因の一つだったのですが。 ・・・・・さすがに大量故、未だにかなりの量が、当時のままのリーフに未整理で残っています。(無論目ぼしいところは抜き出した後ですが。) 現在その目ぼしい物の数が、600枚程に整理が終わり、ストックリーフに収まっています。 以下に未整理分のリーフと、目ぼしい分の、極一部を参考に供します。

 

               

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                        (拡大します)

・・・・・・私の、なんとも、切ない思いの一つは、このコレクションの持ち主だった人物が、フランス人か英国人だったか不明ですが、ひとつひとつ、切手の消印の局名と年号を、薄消しからも、丹念に拾い上げて記録している程、この蒐集に打ち込んで来た人が、やがて永い蒐集人生の終焉を迎えて、あの世へ旅立った後、残された家族や友人には、受け継がれる事なく、切り売りされてしまうコレクションの儚さ、虚しさが、わが身につまされて、ひしひしと感じています。 ・・・・・私の場合も、選び抜かれた美消しの切手は兎も角として、残った未整理の切手たちが、やがて誰からも忘れられてひっそりと墓場へ送られてしまうかも知れません。 しかしそんな事になったら、元の持ち主が老眼鏡の奥から、私を恨めしそうに見つめる、そんな悪夢を、あの世で見るのじゃないかと悩みます。・・・・(あなたなら、どうしますか?)

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2008年12月 4日 (木)

「悲しき玩具」

     ジョージさんが、研究熱心なことはつとに知られて居ます。 かな? で、もう次の課題に挑戦しようと、要望がありました。 そう、サージュ切手では、主要なテーマのひとつ、日付抹消印の試用印{ CACHET DESSAI }についてです。 しかし、こう熱心に先に進んでしまうと、ブログのテーマが種切れになってしまうので、ここらでひとつ息抜きをさせてください。・・・・・ そこで、今日のお題は「悲しき玩具」ならぬ、私のもう一つの蒐集テーマの「ブリキの玩具」です。 つい今年の夏まで夢中でイーベイ・オークションを漁って居たのですが、ひょんなことでこのブログを始めてから途絶えています。 「ブリキの玩具」にテーマを決めたら、なんとく」「悲しき玩具」という言葉が脳裏をよぎり、かの26歳でこの世を去った、薄幸の歌人石川啄木の「歌は私の悲しい玩具である」と云う言葉を思い出しました。 歌集「悲しき玩具」は彼の死後、友人達により、編集刊行されたもので、生前に出版された「一握の砂」と共に彼の生き様の全てを表現したものでした。 懐かしさに、ネットで歌集を探してまた読んでみたのですが、結核を病んで、生活苦に追われる失意の日々が綴られた歌集には、またなんとも切ない思いで一杯にさせられました。 そのなかに次のような歌がありました。「 遊びに出て子供かへらず、 取り出して 走らせて見る玩具の機関車 」 いったいどんなオモチャの機関車だったのか、「ブリキ」だったかなどと、想像してみました。・・・・・さて私の「ブリキの玩具」「悲しき玩具」とは裏腹に全くノーテンキな代物です。 何種類かの1950-60年代の輸出用に生産された、ブリキの玩具で、当時の大手メーカー、マルサン、野村トーイ、マスダヤ、アサヒトーイなどのものが主で、一番のテーマは「消防自動車」です。 この赤色の様々な形のストックはすでに50台を優に越えています。 幸いにして、フランス切手とは違い、引継ぎ手も家族に居り、やがては、場所をかえて、飾られることになりましょう。 今日は、下記にその内の何台かを紹介します。(何かの都合で写真に記録されていたものだけですが)・・・・・

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